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【海外の年金問題】英国で進む年金受給年齢引き上げの概要と理由を解説

今回は、英国で進む公的年金の受給開始年齢の引き上げの概要と理由を解説します。

 

英国の年金制度である「国家年金」は、受給開始年齢を段階的に上げています。

2026年~28年にかけて現在の66歳から67歳に引き上げることが決定しており、その後68歳への引き上げも行われる予定です。

 

この受給年齢の引き上げの理由は「公平性」と「年金財政の安定」を両立させるためです。

 

受給年齢引き上げの理由1:公平性

受給年齢引き上げは不公平感をなくす狙いがあるようです。

年金はだれもが働いている間、所得の一定割合を年金保険料として負担しています。

そのため、長寿化が進むのに受給が始まる時期が同じでは、将来世代は平均すると長く年金を受け取ることになります。

こうした不公平感をなくす対策として、受給年齢を遅らせる施策を取り入れています。

 

受給年齢引き上げの理由2:年金財政の安定

また、受給開始時期を遅らせることで財政圧迫を防ぎ、年金財政の安定を図る目的もあるようです。

英国予算責任局の試算では人口の高齢化に伴い、年金支出のGDP比は2021年度の4.8%から49年度には6.2%に上がる見込みのためです。

 

年金財政の安定は、高齢化が進む先進国の共通の課題です。

日本では現在、2025年(女性は2030年)にかけて年金の支給開始年齢引き上げの途上にあります。

支給開始年齢は生年月日によって異なります。詳細は以下の厚生労働省のWebページにて確認できます。

https://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/generation/50_60.html

気になる方は、ぜひ一度確認してみてください。